帰去来Ⅺ



先月末に出身の気仙沼市で中学校の同窓会がありました。よくある古希の健康祈願の集まりです(写真)。男女総勢120名以上が集まりました。今の中学生のみなさんには想像つかないでしょうが、ひとクラス40人以上でひと学年440人以上の時代でしたので、当時がいかに「多子」の時代だったかがわかります。
昨年、大学の同窓会があり、久しぶりであまりに風貌が変わって一体誰だかわからず困った、とブログに書きました。それでも成人になってからの変化ですからまだ良いにしても、今回は55年ぶりで中学生から70歳への変貌の度合いは半端ではありません。まず身長は変わらずとも、頭と腹は激変してますし、女性はそもそも苗字が変わって当時は「—子さん」が圧倒に多かったため名前だけでは判別不能でした。しかし懇親会も終わりに近づき、よくよく見れば「確かにこの人はあの時のあいつだよなあ—。」と分かってきました。中学生の時は各分野に絶対かなわない秀でた同級生がいたため、自分は劣等感が強かったですが、今となってはみんなオジイさん、オバアさんになってしまい『時は誰にとっても平等なんだねえ。』と妙な納得をした55年後の再会の日でした。
開催されたのは海のそばの丘に建つホテルで、そこから見える海は爽やかな秋の日差しの中、穏やかな内湾に群青の凪を湛える普段通りの姿でした(写真)。街は空き地だらけのままですが、それはそれで整備が進み、よくあった重機はどこにも見当たりませんでした。その日の夜は「じゃらん」で東北のホテルランキングで常に上位に出てくる、「網元の宿 ホテル磯村」(写真)に宿泊しました。このホテルはランキング通り食事の質も量もサービスもすごいです!
翌日は気仙沼のランドマークである安波山の途中まで登りましたが、かつてJR大船渡線だったはずの場所には線路はもうなく、映画『Stand by me』のワン・シーンのように小学生のころ線路の上を歩いてくぐったトンネルの入り口だけが雑草だらけになって残っていました。 果たして震災の影響と時代の流れでしょうが、半世紀以上ともなればこの変化は受け入れざるを得ないでしょうね。 Stand by うみー・・・か。